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「ま、お前さん達にも入らないと話は進まないのは理解っているだろう。だったらここは一つ、虎穴に入らずんば何とやらってな」
そう言いながら、すたすたと中へ入って行ってしまった。
残された赤崎達は、一瞬顔を見合わせて、既に姿が消えてしまった黒田の度胸と言うか、器の大きさに感心する。
「あの人には怖い物なんて無いんですか」
流石の青児も少々呆れているのか、小さくため息を吐いている。
「まぁ、言っている事は正しいんですよね」
それに対して黄土が苦笑いで答えると、赤崎が二人の肩に手を置く。
「取り敢えず、俺達も入ろう。智弘が心配だ」
二人もそれに頷くと、先に歩き出した赤崎に続いた。
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