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♦千夏Side♦
薫にアドレスを赤外線で送ろうとして、携帯を開いたところ、新着メールが2件着ていた。
…まあ、今はスルー。
「………はい、送ったよ」
「…ん、サンキュ」
……アドレス教えたのは別にいいけど…
…薫とのメールって……絶対続かなさそう。
「千夏って、誰?」
私が思案していると、薫はそう言った。
……………………。
「……何で?」
…未波先生だけじゃなく、薫も知ってんの?
「アドレスに入ってんじゃん」
「……ああ」
…そういうことか。
……不意打ちでそういう質問とか、マジ心臓に悪いね。
…何て答えればいいのやら。
「……………彼女?」
あ、その案いーね。
「ああ、うん。彼女」
そう言ったにも関わらず、薫は何だか疑わしげな目をして見て来た。
「……………なに?」
「……いや、彼女とかそーいうの、興味ない奴かと思ってた」
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