2.出逢い、入学式

8/11
5722人が本棚に入れています
本棚に追加
/86ページ
♦薫Side♦     …他人とこんなに会話が続いたのは久しぶりな気づいた気がする。   …でも相変わらず人との付き合い方があんま分からないから、 普通に名前聞きゃあいいのに『アンタ誰』発言しちゃったよ。   「俺は真中夏生。…お前は?」   …だけど、コイツなんもかんに障ってないみたい。 ……むしろ無愛想   「…極瀞薫(ゴクジョウカオル)、よろしく夏生」   俺がそう言うと   「……ん、よろしく」   相変わらず口調は無愛想だけど、夏生はそう言ってちょっとだけ微笑んだ。   …ていうか、俺に似てる……………?   ……………………。   「ん」   俺はそう呟いて夏生に携帯を見せた。   「……………」   夏生は意味が分かってないみたいで、無言のまま呆けていた。   「………アドレス」   「ああ………」   夏生はそう言って、ポケットから携帯を出した。   .
/86ページ

最初のコメントを投稿しよう!