1.男装少女誕生

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♦千夏Side♦   「別にいいよ」     私の答えはこうだった。  なんとかなるよ、きっと。 私はどうやら相当な無関心のようで、大したことでは動じないらしい。   そして、我が家の教訓は   『母に逆らうべからず』   だからだ。ここで断ったら、怒りの矛先を私に転換されてしまう。   「さっすが千夏ちゃん、そう言ってくれると思ったわ!!…あ、千夏ちゃんの学校のことは心配しないでいいから!!!」   そういえば、私の通う学校の理事長は母の旧友で、母に弱みを握られているそうだ。 恐らく母さんのことだから、脅して私の欠席日数とかチャラにしてしまうんだろうな…。   あ、ちなみに学費面においても心配ない。私は特待生だから。   「じゃじゃじゃじゃーん!!!」   いきなりそう言った母を見てみると、その手には学ランとカツラが。   …用意周到だな。案外面白がってるに違いない、真知子さん。   「頑張ってね千夏ちゃん!寮生活だからって偏った食事するんじゃないわよ~?」         …寮生活?   そんなの聞いてません。   女だってすぐバレるんじゃない?   自分の関心の無さに少し後悔した。     …まあ、いっか。     .
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