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♦千夏Side♦
「別にいいよ」
私の答えはこうだった。
なんとかなるよ、きっと。
私はどうやら相当な無関心のようで、大したことでは動じないらしい。
そして、我が家の教訓は
『母に逆らうべからず』
だからだ。ここで断ったら、怒りの矛先を私に転換されてしまう。
「さっすが千夏ちゃん、そう言ってくれると思ったわ!!…あ、千夏ちゃんの学校のことは心配しないでいいから!!!」
そういえば、私の通う学校の理事長は母の旧友で、母に弱みを握られているそうだ。
恐らく母さんのことだから、脅して私の欠席日数とかチャラにしてしまうんだろうな…。
あ、ちなみに学費面においても心配ない。私は特待生だから。
「じゃじゃじゃじゃーん!!!」
いきなりそう言った母を見てみると、その手には学ランとカツラが。
…用意周到だな。案外面白がってるに違いない、真知子さん。
「頑張ってね千夏ちゃん!寮生活だからって偏った食事するんじゃないわよ~?」
…寮生活?
そんなの聞いてません。
女だってすぐバレるんじゃない?
自分の関心の無さに少し後悔した。
…まあ、いっか。
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