1章

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教室につくといつものざわつきが耳につく。 朝から仲のいい者どうし集まり、昨日のドラマがどうだとか あの超能力者は偽物だとか他愛のない話に花を咲かせているようだ。 まぁ一高校生であり、健全な若者なのだからそれは健全な朝の日常なのであろう。 だがしかし、いや、やはりと言うべきか コイツにはそんな一般的な健全高校生ライフを送る気は更々ないと見える。 そう、俺の後ろの席にいらっしゃるSOS団の偉大なる団長様、涼宮ハルヒである。 「ハルヒ今日はやけに早いじゃないか」 「今日はとは何よバカキョン!」 今日の団長様は不機嫌のようだ。 まぁコイツが朝から機嫌が良いことなんて早々あることではないのだが…今日はいつにもましてメランコリックなハルヒがそこにいた。 「何よ?何か顔についてる?」 「いや」 いつにもまして元気のないハルヒはどこか繊細で壊れてしまいそうな儚さがとても魅力的に見えた。って何を考えてんだ俺は。 「あんた今日はヤケに元気ね。万年遅刻常習犯の平団員にしては」 はいさっきの却下ー魅力的なんてウソピョンだ。 「あのなぁハルヒ、俺は一度たりとも待ち合わせ時間に遅れた事なんてないぞ?お前らがいつも早すぎるんだ」 SOS団のルールに待ち合わせに一番遅く来た奴が奢りなんて不秩序極まりないルールを作ったお前のせいだ。 「いい!?このSOS団では私がルールなの!!あんたは従ってればいいのよ。第一悔しいなら一時間前にでも来なさいよ」 「はいはいよーくわかったよ団長様」 といつもの団長様のありがたーい説教がいつまで続くのやらと思っているとチャイムがなり、担任の岡部が入ってきた。 これほどチャイムが有り難いこともないね。 さらばハルヒ、フォーエバー♪ 授業中も背後にハルヒのダウナーなオーラを受け続けていたけど そんなの知ったこっちゃねーや 眠気には勝てん。 昼休みまでは適当に過ごさせてもらおう。机に突っ伏して寝ることに決めた…
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