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前のご主人様
俺達はベットの上に座っていた。
「あっのさ…」
「何ですか?」
「えっとぉ~お前今まで何食ってたんだ?」
俺はミヤに正面を向いて聞いた。
「今まで………ですか?」
ミヤは困ったように言った。
「あっ別に言いたくなかったら言わなくて―――」
俺は焦って言った。
「えと……今までご主人様の残り物を食べてました……」
ミヤは急に話し出した。
「えと…1番初めのご主人様はペットフードで2人目のご主人様は雨水…3人目の」
どんどんミヤの声が震えてきた。
「3人目の――」
「もぉイイっゴメンっゴメンっ」
ミヤが三人目のヤツを言う前に俺は必死に謝った。
「ゴメンっゴメンッ!!!」
「埣蚪……様?」
ミヤは困ったように言った。
「ごめんなっゴメンっ」
「……大丈夫…ですよ……あなたがいるから…今…僕のご主人様がいるから…」
ミヤの手は俺の背中へと回された。
「大丈夫です…。もぉ大丈夫です…。」
ミヤの声はとても優しくて 安心する声だった。
俺はいつの間にか泣いていた。
「ん…ゴメンっミヤ…ごめんな…」
「大丈夫ですって。本当に…もぅ謝らないでください…」
ミヤの声はどんどん小さくなっていった。
俺もいつの間にか寝ていた。
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