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「ご主人様 その子は誰です?」
運転席にいた執事の宮野が聞いてきた。
俺は少し考えながらこう答えた。
「ん~…隠し子☆」
「は!?」
執事の宮野は驚いたように後ろを向いた。
「オイオイ…冗談だよ…まだ俺16だぜ?後前向いて運転しろ。危ねぇだろ」
宮野は慌てて前を向いた。
「申し訳ありません;なら誰の子なんですか?」
「ん~知らん。さっき拾ってきたから。」
俺は少年の濡れた頭をタオルで拭きながら笑いながら言った。
「ったく…ご主人様…あなたはお人よしすぎます;」
宮野は呆れたように言った。
「あっ宮野。救急箱ある?」
「?はい…どうぞ?」
宮野は足元に置いてあった救急箱を俺に渡した。
「だからさぁ…ちゃんと運転してくんない?」
俺はそう宮野に言って後部座席と運転席と助手席の間のカーテンを閉めた。
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