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「あ、もしもし課長ですか?神津です」
「おう、神津か。事件だ。至急署まで来てくれ」
「わかりました」
そう言うと壮介は電話を切った。
すると、そのまま席へと戻ると亜弥が笑顔で迎えてくれた。
「どうしたの?」
「いや…ごめん。今日、これから署に戻らなきゃ行けなくなった」
「そう…事件?」
亜弥は少し寂しさを感じさせる笑顔で聞いてきた。
「うん…ほんと悪いな。いつもこんなばっかで」
「私は平気だから…行って…あなたは刑事なんだから。大事な話ってのはまた今度聞くよ」
「そっか…悪いな。これ…」
そう言って壮介はクレジットカードを渡した。
「これで払っといて…じゃあ、俺行くから」
「うん…」
壮介は上着を着ると、それじゃと言ってその場を立ち去ろうとした。
「あっ…壮介!」
亜弥の呼びかけに振り返る壮介。
「頑張って…ね」
「おう!」
そう言うと今度こそ、レストランから出ていった。
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