第1章:誘拐事件

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「ふ~、なんか疲れたぁ」 「なんで、メニュー選ぶだけで疲れてんだよ」 「だってぇ、あんな高い料理頼んだことないし」 「はは、まぁ今日は特別だしな」 「あ、そうだ。大事な話ってなに?」 「ん?あ、あぁ…まぁ、飯食い終わった後でゆっくりと話すわ」 「なんか気になるけど、わかった。」 亜弥はそう言うと笑ってみせた。 俺は亜弥の笑顔が好きだ。 この笑顔を護りたいと思った。 この先もずっと…。 「お、料理来たな」 「すごーい。うまそうだね」 二人はうまいと連呼しながら、料理を食べた。 しだいに皿は空になり、料理を食べ終えた。 「ふ~、うまかったぁ。ごちそうさま」 「うん…」 がらにもなく俺は緊張していた。 「どうしたん?」 「ん、あのな…」 「あ、そっかそっか。話があるって言ってたんだったよね?なに?話って」 壮介はポケットに手をつっこんで、ある物を取り出そうとした。 その時、壮介の携帯のポケベルが鳴り響いた。 「すまん、ちょっと電話してくる」 「うん」 そう言うと壮介は立ち上がり、店の公衆電話へと向かった。
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