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プロローグ
『あ‥あぁ…私を…
ここから…出して……』
小さな幼稚園ぐらいの
女の子が、あたしの人形を
……見ていた
あたしは…
その子に話しかけた
「かわいいでしょう………
この子の名前はアンティゴネ.
アンって呼んであげてね…」
あたしは…軽く微笑んだ……
「可奈…帰りますよ!」
母親らしき人に呼ばれた
女の子は……
アンを気に入ったのか……
振り返りながら帰って行った
「さようなら……
またね………」
『美咲…ほら!.向こうから
走って来る人…』
「アン‥あの人ですか?
いつも此処を通ってますよね‥
あんなに急いで…」
『次は…あの人……
必ず此処に来ます…』
「私も、そう思います……」
アンはそう言って微笑んだ…
あたし達は…
その人を…待つ事にした…
待つことに……
ハァ‥ハァ‥ハァ…
「あ"ー今日は、ついてない
30分も遅刻しちゃった…
怒ってるかなぁ…」
階段を駆け上がり
ドアを開けると…
彼と目があった……
「遅れて.ごめんなさい…」
走って来たから
息が切れちゃった……」
「別にいいよ…
すわってよ…
話が、あるんだ……」
……!!えっ!!……
「今…なんて……?
嘘でしょう‥‥?」
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