出会い

3/5
前へ
/56ページ
次へ
バーの店内は、木の造りで温もりを感じさせる雰囲気だった。   夕美は適当なカクテルを注文した。   社内ではコンパとかしている人いるみたいだけど、夕美は誘われたことは1度もない。     運ばれてきたカクテルを飲むと   「うっ、これキツイ…」   思わず声が出てしまった。   フフッ という苦笑いが混ざったような声。   声の主の方を見ると、 黒い髪 冷たそうな瞳 をしたバーテンダーが、アイスピックで器用に丸く氷を削りながら微笑んでた。   ネームプレートには 沢田 零次 と掘ってあった。   「君、お酒弱いの?」   これが零次との初めての会話だった。
/56ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加