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帰り道
サラ サラと
傘に乗る 微粒子
ふと 立ち止まり
塀の上
目玉だけせわしない
でんでん虫と にらめっこ
この
殻付きナメクジくらい
ゆるゆると時を刻めば……
僕らの時間は
あの 目玉より
ずっと せわしない
……知ってるよ
君のカバンの 折りたたみ傘
サラ サラと
頬撫でる雨
ひとりなら
傘なんて 使わない
カタツムリになんて
気付かない
ひとりなら
せわしなく 駆けて行く
ただそれだけの帰り道。
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