葛城林檎

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「あ……凄いこの人。一体何人友達いるんだろう? これなら大丈夫だね。こっちから、友達希望を出しちゃおう!! 友達希望をポチっと!」 よせば良いのに。彼女の部屋に異変が起こる。彼女には見えていないが、ベットの横に黒い空間がポッカリと口を開けた。 【ピシ! パシ! ピシ! ピシ!】 ベットの上の天井からラップ音が聞こえる霊の訪れを告げる恐怖の音が。 「え? 何の音!?」 気が付いた時にはもう遅い悪霊は林檎の直ぐ目の前にいた。 【僕の友達になってくれてありがとう!! もう離さないよ……ずっと一緒にいよう!】 彼女には聞こえし見えないが、何かに引きずられるのは理解出来る様だ。 「きゃー!! お母さん助け……」 彼女叫びは黒い空間の中では無力だ。誰にも届く事なく別の世界に拐われた。記念すべき400人目の被害者だ。
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