2832人が本棚に入れています
本棚に追加
「……怪我は?」
「どこも痛くないよ」
「なら、いいけど。後で、こってり父さんに説教されろ」
「げ……パパに言うの?」
華月は泣きそうな顔になった。
「当たり前だ。……ていうか、遅刻するぞ」
「あっ! そうだった!」
華月と母さんの説教は、やっぱり父に任せることにしている。
俺の口から言っても、あんまり効果がないのが身にしみてよくわかっているからだ。
父の長い長いありがたい説教を華月にしっかりしてもらおう。
そして、俺は心に誓った。
自分の娘がもし出来たら、こんな甘やかさない。
……たぶん。
最初のコメントを投稿しよう!