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「私も叶えたい夢があったんだよ」
私は少しでも少女が夢を見続けていられるよう、
私自身の話を始めた。
「あった」とは言ったが、叶えられそうにもないとは一切告げなかった。
彼女は私の話を真剣に聞き、
私も彼女の姿勢によって少しずつ夢に対する自信を取り戻していった。
まだ、諦める訳にはいかない。
日が暮れ、少女と別れた頃には、
私の心の海は浅瀬になっていた。
足を踏み出せば砂浜に着くだろう。
夢は叶わなくても良い。
ただ、叶えたいと思い続ける事。
叶えられると思い続ける事が重要なのだ。
夢しか残っていなかった私に、
再び活力が舞い戻って来た。
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