4人が本棚に入れています
本棚に追加
「んなん、知らんがな。」
という声が中から聞こえて、その手を止めた。
いつもより少し低いトーンの竹川さんの声だった。どうも電話してるみたい。
まぁ、挨拶は後でも良いかとウォークインから離れるとまもなく、内側から扉があけられた。
「曽田さん、ちょい待って。あの、悪いんだけどさ、どうしても行かなあかん用事ができてさ…。すぐ帰るからもうちょい入っててもらえんかな?」
顔にかかった髪をめんどくさそうに払いながら、私にそう言った。
「いいですけど…」
「ホンマにごめんな!あ、これ適当にどっか置いといてー」
そう言うと、あっという間に脱いだ制服を私に渡して出て行った。
緩いチャイムを聞きつつ、またレジに逆戻り。
最初のコメントを投稿しよう!