入学式から波乱の予感

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茶髪の長い髪を少し指で掴んで見る。 「えと…地毛です」 担任はその言葉にため息をつく。 「全く。それ以上明るくするなよ?次、柚木静」 「柚木静。誕生日は8月3日。俺も静でいいから。よろしく」 席に着くと、クラスメイトが口を開いた。 「2人って双子?」 「「四つ子」」 ニッコリと笑って答えると、クラス全員が目を見開く。 ザワザワと騒がしくなったクラスを担任が立ち上がって怒鳴る。 「五月蝿い!!柚木静。お前の髪は流石にないだろう。新入生代表挨拶までしたやつが…」 全員が静の金髪に注目する。 「地毛なんです」 亜姫と全く同じ言葉を発した静にクラス内に沈黙が降りた。
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