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亜姫と沙姫はお互い目を合わせると、遥に向かって微笑んだ。
「いいと思うよ。」
「ママが幸せになるように生きたらいいよ」
沙姫と亜姫の言葉に遥は嬉しそうに泣きながら笑った。
「じゃ、引越しの準備しなくちゃね」
その言葉に亜姫と沙姫も笑う。
荷造りを終え、4月に入った日、3人は新しい家族の家へと引っ越す。
ドアの前で遥はおろおろと立ちすくんでいた。
「ママ!!」
亜姫が遥の肩に手を触れると遥は涙目で見つめてきた。
「どうしよう、亜姫ちゃん。私緊張してきちゃった…」
その言葉を聞くか聞かないかのうちに沙姫がインターホンを押す。
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