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「宿題あるけど・・・いいや。明日、ゆきに見せてもらおっと。」
そう言うと双木は布団に潜り込み、数分と経たぬうちに夢の世界に旅立った。
その頃、白峰高校の校長室では。
「校長、本気ですか?」
白髪頭の教頭がおどおどと聞いた。
「国からの命令だ・・・逆らえば、国家反逆罪で私達を含めた生徒の全員が死刑だ。」
髪の毛が前線を後退して久しい小太りの校長が言った。
「しかし・・・それでは・・・もし、生き残っても生徒の心に大きな傷が残るかと・・・。」
「うちが選ばれてしまったんだ。もう、どうしようもない。」
「そんな・・・。」
校長が頭を抱えて声を搾り出した。
「やるしかないんだ・・・。」
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