廬山

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  他人のケータイを見るなんて 最低やってことくらい 知ってる   でも俺はうーちゃんのケータイを 見てもうた   『♥』   アドレス帳に 登録されていた ハートの絵文字だけのメモリ   好きな人…?まさか…   うーちゃん俺のこと 好きって言うたやん…!     ガチャ   「何俺のケータイいじっとんねん!…あ…見てもうた?」   「なんやのこれ!ハートって!うーちゃんのアホ!」   「…?あ、なるほど」   「何がなるほどーや!」   「俺は無実やで。何ならそいつに電話して確かめてみいや」   「できないと思うてんやろ!本間にするからな!」   「どうぞ」   内心はもう 胸が裂けそうに緊張してたが うーちゃんに悟られないように 力強くボタンを押した       RRR...       「…え?」 鳴ったのは俺の携帯やった       「な。言うたやん」   「あ、本間や。これ俺の番号やん」   「疑うなんてヒドいわー」   「ゴメン…」   うーちゃんは 俺の頭をくしゃっとなでた   「心配せんでも、俺には菅しかおらんから」   「うん、ありがと…でもハートは若干イタいかも」   「ええの!なんならハート3つにしたろか?」   「えーキモい」   「キモくないわ!お前のケータイの俺のとこもハートにしたろか!」    「せんでええし!」             もうしとるからさ     ‐‐‐‐END‐‐‐‐
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