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美鈴「ホントによかった・・・。お母さんに・・・電話してくるね?」
煌斗「ああ・・・。」
ようやく泣き止んだ美鈴は嬉しそうに病室から出て行った。
とりあえずズキズキ痛む頭と腹を押さえながらもベッドに腰かける。
煌斗「・・・逃げたな?」
準「いやー感動の場面を邪魔しちゃ悪いかなと・・・。」
煌斗「俺の目を見て言おうか。」
相変わらず目をそらし続ける3人に呆れ、煌斗は深くため息を着いた。
伊織「でもちょっとうらやましいなって思うわ。姉弟っていいわねー、私は一人っ子だし。」
煌斗「そんなもんなのか・・・。」
チラッと綾乃の様子を伺いながら答える。
伊織達は綾乃の事情を知らないはずだ。
だが綾乃の表情に変わりはなく、それは杞憂だった。
準「っとアキト、俺らを庇いながら戦ってくれたんだろ?ありがとな。」
思い出したように準が言った。
少し気恥ずかしくなった煌斗は手を振って答える。
煌斗「ああ、気にすんなよ。」
伊織「ううん。アキト君がいなかったら私達は死んでたもの。本当にありがとう。」
絶対に引かないという覚悟が見えた。
ちょっと他の方向を見て小さくおうと返す。
そこで、思い出した。
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