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照正「とりあえず、大体のことは3人から聞いている。」
突然、照正が親の顔から退魔師の顔になった。
思わず煌斗も背筋を伸ばす。
照正「・・・が、コクゲツの最後の1撃を防いだという剣・・・それは何だ?」
照正の言っているのは煌斗が最後に持っていた紅剣のことだろう。
あの時は必死で何がなんだかわからなかったが・・・。
煌斗「・・・声が聞こえたんだ。」
照正「声・・・だと・・・?」
信じられないというように照正は目を見張った。
煌斗が頷くと何かを期待するような表情になる。
煌斗「頭の中に直接響くような感じでさ、力を貸すって言ってきたんだ。そしたら急に魔力が溢れてきた。」
照正「その魔力を使って剣を具現化したといういうわけか?」
煌斗「ああ。」
話を聞いた照正はおもむろに手を差し出した。
何かと思ったが、自分に向けられたものではないと知ると、その手をじっと見つめる。
照正「これのことだろう。」
そう言うと、照正の手に魔力が集中していく。
そして、1本の大剣が生まれた。
煌斗「俺と・・・同じ・・・?」
照正「そうだ。私はその声についても知っている。今から教えてやろう。」
驚きを隠せない煌斗に、照正は告げた。
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