大切な・・・

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煌斗「ん?ってことは父さんも聞こえるんだ。」 照正「ああ、そして今うちで聞こえるのはお前が2人目。たいしたやつだ。」 照正はそう言うと、まだ持っていた大剣をもう一度見せた。 照正「大事なことを教えようか。私がこの剣ではなく、重い紫流をわざわざ持ち歩いているのは何故だと思う?」 煌斗「え・・・?」 確かにそうだ。 重い紫流を持っていかなくても要所要所で剣を作り出せばいい。 だが照正はそれをしない。 照正「理由は2つある。1つ目は、精霊との会話は退魔師にも公表されていないからだ。」 煌斗「なん・・・強すぎる力が嫉妬を生むから?」 煌斗の考えに照正は驚いたようだったが頷いた。 照正「そうだ。うちにそのような者はいないと信じたいが、人の考えまではわからん。だから退魔省で取り決められたのだ。」 悲しいことだがな、と照正はため息をついた。 照正「まぁ具現化=精霊の力なのは知られていないから具現化しても構わないのだが・・・退魔師が武器を持たないというのもな・・・。とりあえず精霊のことは誰にも話すな。魔力も極力抑えておけ。」 煌斗「・・・わかった。」 煌斗は素直に頷いた。 信頼する人達から奇異の視線を向けられるのは嫌だったから。
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