ルール【う】

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ルール【う】

うしろの方に並んでいたケンタ君は 「早く自分の番が来ないかなぁ」 とソワソワして待っていました。 ここは町内会の抽選会場。 皆特賞を狙ってがんばっています。 「何が当たるのかな」 特賞は遊園地付き温泉ホテルの宿泊券です。 ケンタ君は夏休みに家族で泊まりに行けるのを期待して狙っています。 「当たるかな。それとも参加賞かな」 「はーい!まだ特賞は残ってるよー!チャンスあるよー!」 係のおじさんが叫んでいます。 「良かった。まだ残ってるんだ」 「おーい!ケンタ!」 「あっ、ノブオ君」 「どう?まだチャンスあるの?」 どうやらノブオ君も特賞を狙っているみたいです。 「うん。まだ残っているみたいだよ」 そう言うとノブオ君はケンタ君の前に並んでしまいました。 「ノブオ君、順番守りなよ」 「えー。入れてよ。ケチケチしないでさっ」 いよいよノブオ君の番です。
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