🍙剣池【未完】

2/6
前へ
/91ページ
次へ
  倭国の中枢を担う、奈良。 青ジャージを着こなす聖徳太子は、仕事を(珍しく真面目に)していた。 一区切りついて、休憩しようかと思った矢先。 誰かが息を切らして廊下をだかだかと走ってきた。 「たったたたたたたっ太子ィィ!」 その人物は、部屋の前を一旦通り過ぎ、ずざーっと足を滑らせたかと思うと、 ずだん!という音を響かせた。 何事かと思い、部屋から出た太子は、 勢い余って頭からずっこけたらしい部下を発見した。 振り向いた部下の鼻の頭が、心なしか赤い。 「なんだどうした。毛という毛が全部抜けたのか、ハゲ妹子」 「だ…誰がハゲだ!蹴り飛ばしますよアホ太子…っ!」 ゼーゼー息を切らしながらもツッコミ(?)は忘れない。 「蹴り飛ば…。上司に向かってそれは…」 「そんなことより、大変ですよっ!」 『「そんなこと」で片された…』 密かにショックを受けてると、妹子が息を整えて自分も良く知る人物の名前を言った。 「フィッシュ竹中さんが…!」 「え…」        
/91ページ

最初のコメントを投稿しよう!

189人が本棚に入れています
本棚に追加