🍙剣池【未完】

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  妹子が少しふらふらしながら朝廷へ向かった少しあとのこと。 二人は何かするワケでもなく水辺でのんびりしていた。 太子は湖に足を膝まで浸からせて座り、鼻歌なんか歌っている。 竹中はこりずに湖でスイスイ泳いでいた。 「…竹中さん」 竹中は泳ぐのを止め、意思表示なのか、 後頭部の尾で水をぱしゃっと跳ねさせた。 ぼそっとした呼びかけだったが、聞こえたようだ。 「…ありがとうございます」 「? 私が何かしたかな」 「えぇ。妹子を休ませてくれました。 …私じゃ、聞いてくれませんから」 「…。後押ししたのは太子だろう。 私は促しただけだし」 「…まぁ、そうですね…」 苦笑いして、手近にあった石をひょい、と湖に投げた。 ぽちゃん、と波紋が広がる。 その様子を、太子はぼんやりと眺めていた。 ………いつもの太子じゃない。 竹中は怪訝に思いながら、太子に近づいていく。 そして、  
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