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洋輔は22歳になっていた。
高校を卒業し、そのままネット事業を経営する会社に就職した。高校を卒業した後の四年間、よく覚えていなかった。というより、仕事以外の思い出がなかった。ただ、もう四年も経ったのか、という思いが洋輔の中にあった。
「はぁ‥」
洋輔は、おもむろに起きあがり窓を開け、ベランダに出て外を眺めた。
やっぱり、こんな日は誰も働かないよな‥。
ズボンのポケットから煙草をとりだし、いつものようにタバコを吸いだした。
ふぅー、と、ため息と一緒に煙を吐き出した。
今日で、全てが終わる
まぁ、俺一人って訳じゃないし、みんな一緒なら別にいいかな‥なんてことを考えていた。
空が暗い。暗いとは言っても、今日は快晴だが洋輔の目には、ひどく暗く見えた。たぶんみんなそうなんだろう。
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