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なにもする気にならなかった。
ただ相変わらずたまに泣き声はするし、奇声は聞こえるのでこのアパートは居心地が悪かった。
「はぁ‥」
洋輔は今日3回目のため息をついた。この短時間で3回もため息をつくのだから今日は何回ため息をするのだろう、なんてくだらないことが頭に浮かんだ。
さて、これからどうするか‥
特に行くあてもないし、特に会いたいという人もいない。とりあえずは、出てから考えることにする。
しかし、今日で世界が終わるの言うのに不思議なことに洋輔は妙に冷静であった。
洋輔は、自分でそれを自覚してなんとも言えない気持ちになった。
幸せものは、こんな状況なら発狂するんだろうな。
とりあえず出てみようかな。
少なくとも外の方がこんな所よりはマシだろう。
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