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どうしよう、自分が押したのに、止まって誰も降りなかったらとても気まずい。
バス内はほとんど同じ制服の学生だし、あの時間まで誰も押さなかったのだ。可能性は低くない。
しかも今日が土曜日だということも影響しているのか、乗ってくる人も降りる人もほとんどおらず、素通りのバス停も多かった。
そんなことを考えている間に、バス停についたようだ。バスの扉が開く。
と、同時にいっせいに学生が降り始めた。どうやら彼らの目的のバス停はここだったらしい。そういえば友人がそんなことを言ってたな…。だったら誰かもっと早く押してくれよ…。
まぁ、なにはともあれ恥をかかずにすんだ。がらがらになったバスの前のほうに歩いていき、無事に電光掲示板も見ることができた。
そして次のバス停で降り、直にその日の事は忘れてしまった。
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