始まり告げる絶望の香り

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栗田「そ、そうだよ…そうだよ…。」 痛みで錯乱しているのか、突然ブツブツと喋りだす栗田 栗田「そうだよ…!映画じゃあ『奴ら』に噛まれたヤツも…『奴ら』の仲間になっちまうんだぁぁぁーーっ!」 奈雲「なにっ!じゃ、じゃあ阿部は…!」 阿部に視線を向ける 白濁した白目を向き、よだれを垂らしながら人に向かっていこうとする今の阿部の挙動は確かに『奴ら』にそっくりだった 敬守「うわぁ!?」 ゾンビと化した阿部の腕力に弾き飛ばされる敬守 阿部「あ゛ぁぁぁぁぁぁぁ」 栗田に向かって一直線に進む阿部 栗田「ひっ!ひいぃぃぃぃぃぃ!」 逃げようとする栗田 しかし… 栗田「ぎゃあ!?」 机に足を引っ掛けて盛大に、仰向けに倒れてしまった そこに飛び掛かった阿部は栗田の腹に噛り付きズルズルと腸を引っ張り出す 栗田「ぎぃやぁぁ!痛い痛い痛いぃぃぃ!だれがごいづをごろじでぐでぇぇぇぇ!」 栗田が泣きながら、血を吐きながら皆に哀願する
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