おばあちゃん

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    私は、悲しさよりも、虚しさでいっぱいだった。 お通夜に、お葬式。 おばあちゃんが煙になって登っていく時ですら、涙が出る時はなかった。 生まれて初めて見た、おじいちゃんの涙。 私に肩を抱かれながら、泣き崩れるお母さん。 おばあちゃんの為に、おばあちゃんを想って、たくさんの人が泣いていた。 私は、最後まで泣けなかった。 悲しくないんじゃないよ、おばあちゃん。    
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