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ただ何となく
ただ平凡に
特に大きな目標もなく私の日々はは過ぎていた。
私にとって学校生活は日課に過ぎなかった。
ただ、そんな平凡な学生生活の中でも、バイトと遊びに関しては人一倍熱心だった。
実際、高校にすら通う気の無かった私は、早く自分の力で稼ぎたいという気持ちが強かった。
自分で稼ぎ、自分の好きな物を自分の力で手に入れたかった。
もしかすると、これだけが私の小さな目標だったのかもしれない…
そんな私は、高校の合格が決まった途端、バイトを探し始めた。
バイトはすぐに見つかった。
そのバイトは、当時学生の間で「やりたくないバイト」ワースト5位以内に入っていた某ハンバーガーショップだ。
その理由は、「忙しいのに低賃金でポテト臭い」という理由が一番だった。
しかし、私はそんな事を全く気にしていなかった。
働ければ何処でも良かった。
面接はスムーズに進み、結果は面接中に伝えられた。
結果は採用。
よっぽど人手が足りなかったのだろう。
私は高校入学と同時にハンバーガーショップでのバイト生活を始めた。
バイト仲間は高校生が中心で社員以外は、気の合う仲間の集まりだった為、とても充実したバイト生活だった。
学校が終わればすぐにバイト、休日や祝日は朝からバイト。
もちろん学生生活も両立していた。
そして、バイトと学校の合間をみて遊びにも力を注いでいた。
ハンバーガーショップでのバイトを続けて3年が過ぎた頃、私は専門学校に入学する事になった。
しかし、この専門学校も親に強く進学を進められ、何となく探し、何となく受験し、何故か合格しただけ。
高校に入学した時となんの変わりもなかった。
変わった事といえば、専門学校に入学すると共に、居酒屋のバイトを掛け持ちで始めた事ぐらいだった。
専門学校での生活も一年が過ぎた頃、私はハンバーガーショップのバイトを止め、居酒屋をメインに清掃業者のバイトをするようになった。
清掃業者のバイトは、昼夜をとはず、時には一睡もせずに、作業着のまま通学する事もあった。
そして、専門学校卒業後、私は今までのバイトを止め、現在の職に着くことになった。
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