identity

確執と発見

あの賑やかな買い物から一週間。
別に何事もなく過ごしていた。

ばあちゃんの手術のことを社長に話したら、なんと費用を肩代わりしてくれるらしい。個人的に。

さすがにそれは悪いと思い、断りを入れたのだが、断固として受け入れてはくれなかった。

結局、手術費用は社長に肩代わり、俺は今まで通りに働くことになった。

今まで通りに働けば、手術費用ぐらいならすぐに元が取れるらしいので、俺が特別何かしなくてもいいらしい。

何ともありがたい話だ。

あの後の買い物は、結局最後まで四人で店を回り、有意義な時間だったと俺は思う。

最後の最後までテンションが高かった知里と萌ちゃんに苦笑いしながら、俺と雅ちゃんは付いて行った。

服屋、アクセサリー店、最後には危なくランジェリーショップにまで連れていかれそうになったが、何とか恥辱を受けることはまのがれた。

雅ちゃん様々だ。