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階段を上りきりぴかぴかに磨き上げられた廊下を渡り離れの一室へたどり着き彼は、彼女の目線に合わせてから襖を開け疾風に。
「ここが今日から貴女の部屋です。」
「こんなに良い所、ありがとうございます」
「いいえ、両隣に挨拶をしてあげてください」
「はい」
疾風は、部屋の中に入り荷物を置いて井草の香を胸いっぱいに吸い込み吐き出して伸びをした後、左の隣の部屋へと向かい静かな声で。
「すみません、隣のお部屋をあてがわれた者ですが」
「はーい…今開けます」
ガラリと襖を開けて出てきたのは、黒い髪を短く揃え瞳は灰色、肌は透き通る様な白さを持ち、和室に似合わないカッターシャツにネクタイ、ベスト、下にスラックスと何処かのホストクラブを連想させるような服装の男性が目の前に現れ少しびっくりしつつも疾風は、口を開こうとすると彼が先に口を開き。
「僕は、櫻木暁(サクラギアカツキ)です。あなたは?」
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