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「はぁー気持ちいい」
疾風はタオルを巻いてかなり大きい露天風呂を独り占めしていた。
彼女が今日ここへ来てからいつの間にか夕方になっていたようで綺麗な夕焼けを見ながらのんびりとしていると、後から湯に入る音が聞こえ少し体を強張らせ、ドキドキしているとこちらに近付いてくる気配があるのに疾風は気付いた。
(どどど…どうしよう…近付いてくるよ)
動こうにもドキドキし過ぎて動けずせめて顔だけでも確認して男か女か確かめようと振り返る寸前、背後から包まれる様に抱き締められた。
一瞬思考が止まり頭が真っ白になる疾風を見て面白かったのか謎の人物は、後に強く彼女を抱き寄せた。疾風の背中に当たったのは筋肉質な胸だった。
「はじめまして、新人さん…俺は澄氷(チョウヒョウ)だよ貴女の名前は?」
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