紅の歯車

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「俺は、櫻木 瑠菜だ」 艶のある長い黒髪は一つに結い、瞳は炎の様に紅い色…二人とも顔立ちはとても整っていてそっくりだ。 自己紹介が終わった瑠菜は、疾風の頭を撫でながら先程頭が少し混乱していた時の少女の質問に優しく答えを述べる。 「お前の母さんと父さんは俺たちの家で預かってるんだ…」 「じゃあ、そこに連れていって…お母さんとお父さんに…挨拶だけでもしたいから」 「そうか、なぁ…今お前何歳だ?」 「えっ…11歳だけど」 「11かぁ…あれから5年もたつんだな」 「えっ…何のことなの?」 「まぁ、俺たちも詳しくは知らないんだが…それより行くんだろ?俺たちの家」 「うん、行く…」 疾風は、俯きながら立ちあがって弥生の袖をギュッとつかんだ。 弥生は少し安心したように微笑み、瑠菜はムスッとしながら櫻木の家へと向かった。
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