一匹目

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「…何で俺こんなトコ通ってるんだ…?」 路地裏の半分位を闇雲に進んでいる時に俺はふと自転車を止め、我にかえった。 道路工事中なら他の奴らもそこは通っている筈はない。 学校から出て左の道を行く場所は通称「心臓破りの坂」と呼ばれる坂を行かなくてはならないのでこれも無し。 となったら遠回りでもいいから自宅に向う道から行けばよかったのだ。 しかし、時既に遅し。 こんな狭い路地で方向転換なんて不可。 ましてや戻るなんて限りなくふかフカ不可!! 「やっちまったぁー…」 仕方なく俺はどんどん先に進んでいこうとした。 …すると
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