6人が本棚に入れています
本棚に追加
「…でも酷いのは確かだぜ?」
「何でだよ。」
「だってお前の前が鏡花様なんだぜこの野郎っ!!
羨ましい!!
羨ましすぎるぞコラ!!」
もうそろそろコイツの話どころか、コイツの顔見る事さえバカバカしくなってきた。
ちょうどそんな時。
「えー。
真坂君。
今は授業中なんだけどなぁー。
…廊下に立ちたいかなぁー?」
「…ゴメンナサイ…」
…そういや今は数学の授業の真っ最中だったな。
担当教師は山岡翔子(女性・既婚者との事。
推定三十路手前)。
常に笑顔が絶えない人で、眼鏡がよく似合っている。
だが、笑顔を絶やさないという事は…
今―つまり注意する時、多分怒っているのだろう。
目が俺以上に笑っていない。
そのまま血まで凍りつきそうだ。
つまり…
誰が見ても怖い。
俺の顔を見たときより震えているこの男を見ればよくわかる。
最初のコメントを投稿しよう!