お布団

4/13
前へ
/147ページ
次へ
昨日わたしは、もっとも愛するひとを自分の部屋に泊めました。 相手は、男性です。 父の言っていることは、わかっています。全部わかっています。 普通にご飯を食べ、普通にお風呂に入り、普通に寝れる家庭状況だったのならわたしは日々のさみしさを募らせ、無神経な父にたまに愚痴にまみれた説教をされたとき 「だってさみしい」 なんてそんなセリフを言わなくてすんだことでしょう。 さみしい。 もう何年思っている気持ちなのでしょうか。何度父にぶつけたことでしょうか。 母が自殺して、約六年がたちます。 母の死が原因です。 いや、母が死ぬ前からもう家はおかしかったのです。
/147ページ

最初のコメントを投稿しよう!

64人が本棚に入れています
本棚に追加