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「目元とか、いとこ殿似?」
「取り敢えずは常識の範囲内みたいね、この赤ん坊は」
「真っ当に育てよ」
「なぁなぁ、じーじって言葉教えていいかな?」
「生まれたばかりの赤子が言葉を覚えるわけがないだろう?」
「絵本を持って来たからな」
「どっちに似てもいい男になるから、先が楽しみね」
日付が変わろうかという頃にやっと生まれたお腹の子――訂正、赤ちゃんを、みんなして囲んで好き勝手言う。
言われてる本人は最初の産声以外は声をあげずに、興味深いものでも見るように大人たちを見ては目を瞬かせてた。
「疲れてるだろう、あれらを追い出そうか?」
ひとり、あたしのベッドに腰掛けた彼は眉間に皺を寄せ、今は眠ってしまった赤ちゃんを見ては騒ぐ大人たちを指さした。
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