-4:散る!

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    「由美(ゆうみ)、お母さんたちそろそろ失礼するわね」   「退院するまでには日を改めてもう一度来るからな」   「何か入用なものがあったら気兼ねなくいいなさいね」      仕事を全部放り出して駆けつけてくれたお母さんとお父さんも、さんざん騒いで満足したのか、かなりすっきりした顔をしつつあたしたちに声をかけた。    相も変わらず人の意見を無視して猪突猛進してくれたのは確かだけど、お母さんが来てくれて心強かったのも確かなのよね。     「うん、その時はお願いするね」      あたしが病院にいる間のことは、彼を育てたといってもいいくらいの家政婦さんが手使いに来てくれることになってる。  それはお母さんも知ってるはずなんだけど、他人にお願いしにくいこともあるし……嬉しい申し出よね。    なにより心強いし。     「それじゃあ、あたくしたちも失礼するわ」      入れ替わりに声をかけて来たのは万里ちゃん。     「ゆっくり身体を休めなさい。  わかってるわね」  
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