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図書室の奥。 そこが、君の泣き場所。 床に座り込み、本を抱えて、一人泣いている。 そんな君を、たまたま見かけてしまった。 俺は、君の涙に、胸が熱くなる。 だから、思わず近づいてしまったんだ。 君の涙に触れたくて。 その涙の理由が知りたくて。 どんな想いで泣いているのかが気になって…。 君は、俺の影に気づき、はっとして見上げる。 それに気がついたときには、もう遅い。 俺は、君の涙に触れてしまった。 そして、君の涙は、俺の手に染み込んでいく…。
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