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「いっただっきまぁ~す♪」
「…いただきます」
シャワーを浴びていた梨花を待って、2人で朝食を取る。
さすがに、先に食うのは気が引けた。
「うん、美味いッ♪乃亜、これならお店できるね!」
「ありがと。ってか馴れ馴れしい」
急に呼び捨てにされた事に、少しイラッとした。別に、仲が良い友達でもあるまいし。
「気にしない気にしない!気にしたら負けだよ!あ、私の事は梨花で良いから♪」
「あぁ、わかった」
絶対に呼んでやんねえけどな。
「ところでお前、家賃はともかく、生活費はどうしてんだ?勘当って事は仕送りも無しだろ?」
言われたばかりだが、お前呼ばわりで梨花に話しかける。梨花は、モグモグしてた口を綺麗にしてから顔を上げた。
「私、いっぱいバイトしてるから!」
満開の笑顔。
生活費を稼ぐほどのバイトなんて、大変に決まってる。
それなのに、笑顔か…
「お前、思ったよりも良い女かもな…」
「えっ…。ってか、お前って言うなし…」
「うるせえ、黙って食え」
梨花は、プーッと頬を膨らましながらパスタを口に運んでいった。
面白ぇ女。
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