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見覚えはあるが、なかなかどこの女だか思い出せない…
「悪い、いつの人だっけ?」
「いつって、何の話?」
「あぁ、学校のヤツか…」
『いつ』という単語に反応しないのは、学校の女だけ。
面倒くさい所で会っちまったな…
「クラスメートも忘れた?梨花。加々美梨花(かがみ・りか)よ」
梨花とかいう女は、俺に近づいてきてしゃがみ、そう答えた。
かなりの美人だな…
「あんたみたいな美人、クラスにいたっけ?」
「嫌だぁ~!!美人だなんて言わないでよぉ!!」
バシン!
梨花は、照れながらビンタを食らわせてきた。
このクソアマ…
「ところで、こんな所で何してんの…ってどうしたのよ?!その傷?!」
始め、疑問符を浮かべていた表情は、俺の顔を見るや否や途端に驚きへと変わった。
そして、今更?と言いたくなるほど今更な質問をしてくる梨花。
わかった、コイツ…馬鹿だ。
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