3346人が本棚に入れています
本棚に追加
俺の顔をペタペタと触る馬鹿女梨花。
表情を見ると、心配してくれているみたいだな。
「あんま触んなよ、痛ぇから」
「綺麗な顔…」
ペシン
俺は、梨花にデコピンを食らわした。
「った!何するのさ?」
「普通、傷の心配をすんだろが」
「あ、ごめんごめん。で、なんでこんな怪我してるの?」
「あぁ、この前相手した客がソッチの人の女だったみたいでさ。報復…ってヤツかな」
ふーっ
俺は、再び煙草を口にする。少し、口が痛いな。
「客?」
「お前も買うか?クラスメート価格で一晩2万にまけてやるよ?」
と、俺は自分の名刺を渡した。名前は無く、書いてあるのは飛ばしの携帯番号とアドレス。
あと「Time tames the strongest grief」と書いてあるだけ。
「はっ?え…、アンタまさか…」
俺は、売り(自称ホスト)をやっている。
学校の中では、知っているのは2人だけだ。
梨花は驚いた顔で突然叫んだ。
「煙草なんか吸っちゃダメでしょッ?!」
うん、馬鹿だね。
最初のコメントを投稿しよう!