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「え……?」
そこに凛と立っていた人物は、俺の知っている人間だった。
長めの金髪に、青い瞳。フランス人形を彷彿させるような白い肌、顔立ち――。
「せ、先輩? 綾小路先輩?」
綾小路麗華。俺の通う学校の、生徒会長を担っている先輩だ。
「あ、あの……俺はどうしてこんな場所に――んっ!」
俺がそういい終わるや否や、俺の唇は何か柔らかいもので塞がれていた。それが先輩の唇だと気付いたのは、二、三秒ほど後のことだった。
思いっきり目を見張る――が、飛び出るほどに目を開いても、まぶたを閉じた先輩の顔しか映らなかった。
やわらかくも、弾力のある唇ざわり。
――ちゅぱっ。
そんな音をたてて、先輩は俺の唇を解放した。
――え? いま、俺は何をされた――?
が、そんな事を考えている隙すら与えず、先輩はもう一度俺の唇を奪う。
「んぷっ!」
これは、先輩の舌だろうか? 俺の唇を割り、口内を隅々まで犯す。
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