プロローグ

9/9
前へ
/285ページ
次へ
少女は手に持っていた武器を投げていた…。 あの刃が逆に向いている見たこともない武器を3つ同時に投げていた…。 訳が分からない…。 訳が分からないまま3人が死んだ…。 「うわぁぁぁぁぁ!」 完全にパニックになっていた…。 皆、死を確信していたんだろう…。中には涙を流し脅えながら銃を構えた者もいた…。 また3人の首が落ちた…。 ブーメランのように跳ね返ってきたのだ…。 僕はただうずくまって脅える事しか出来なかった…。ひたすら死を恐れた…。 キンッ! あまりの出来事に目を疑った…。戻ってきた武器が接触し跳ねて3人の頭に… スーッ…ボトッ 3人の顔が縦に真っ二つに割れている…。 色々なモノが落ちている…。 なんなんだ…。夢なら醒めてくれ…。 「ルリ…母さん…ゴメン…僕の分まで幸せになってね…」 僕は限界だった…。 そういえば隊長が言っていたなぁ… 8000人がやられた話… 今なら分かる…。 あれは本当だったのだと… 妹に貰ったペンダントを強く握りながら僕は死を受け入れた…。 少女が歩いてくる音が聞こえる…。 顔を上げると少女を近くで見ることが出来た。 なんて美しいのだろう…。 神々しい雰囲気に、自然と僕の恐怖は消えていた…。 僕は…ペンダントを握りしめ……ゆっくりと目を閉じた……
/285ページ

最初のコメントを投稿しよう!

33人が本棚に入れています
本棚に追加