人生最大の誤算と大悪魔

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 香茅の右手にはくしゃくしゃに丸められた何通もの手紙があった。 「クソ親父っ」  血管が切れそうなほどに香茅の怒りは頂点に達していた。  右手の紙には“金返せ”の文字。  そう、香茅に残されたのは借金返済の催促。  それも何十万では無く何百万。  この先きっとお目に掛かれないほどの0(ぜろ)の羅列。  勿論、マイナス方面に働く作用を持つ0ばかりだ。
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