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「ドS……っ」
香茅の口から思わず心の奥の本音が漏れてしまった。
「馬鹿っ! お前……っ」
“ドS”と聞いた瞬間に真一の顔がサーッと色が引く。
加えて、空斗が指の柔軟を初めて纏う空気がひんやりと凍った。
「春宮サン、“口は災いのもと”ですよ?」
空斗はしっとりした指でガッチリと香茅の顔を掴み今朝、真一が香茅にしたのと同じ事をする。
しかし、その威力は真一の比にならないくらいの物。
世の中の全ての痛みを合わせて圧縮してぶつけた、そう言っても過言では無い。
「いっ…………………たぁいっ! 痛い、痛い、痛い、本気で痛いっ!!」
空斗は見た目よりも遥かに破壊力を持っていた。
1分以上遣られたら確実に顔面が大破する。
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