8年目の病気

リストカット

　その腕を見て、私にまた、救世主の優しい目をして「ここだけ？」
私は反対の袖もあげた。
その時、両腕には50ヵ所位のリストカットの後があった。ドクターは何も言わず私の袖をおろした。血液検査は腕を見る為の口実だった。。。
　また、カルテに一つ書き加えられた。『自傷行為・自殺性有』
自殺？そんな事考えた事ない！抗議をすると「リストカットはエスカレートするんよ。薬飲んで力の加減が出来なくなると死ぬよ」
　『死ぬ気なんて…』
ホントにないって言えるのか、自問自答してみる。
答えは「ある」だ。
　何もかも嫌になっていた。１番嫌でたまらないのは自分自身だった。こんな私なんて消えて無くなればいい。そう思っていた。